埋もれ木 : 京都→彦根→大垣

ここの所フラストレーションが溜まっていた。
その解消も兼ねて久々のサイクリング。
二ヶ月弱ぶりになるので、ペースを見ながら彦根方面へゆったり走ってきた。

埋もれ木 : 京都→彦根

京都から彦根へはいつもの(多分)最短ルート
京都→山科→[逢坂越]→大津→[近江大橋/r18/r2]→彦根
通り慣れた道なので特に何という事は無い。
ただこの日は風が強く、逆風気味の横風に苦しめられた。


彦根で昼食にしようとしたのだが、昼も大分過ぎているというのに
いつも使っているすき家ココイチも満員だった。
みんな他に行くところはないのか?
仕方ないので駅前のスーパーに入っているマクドで昼食にした。


いつも通過する彦根だが、今回は一ヶ所、"埋木舎(うもれぎのや)"を見る事に。
ここは幕末の大老井伊直弼が17歳で部屋住みの身になってから、
藩主の後継となる32歳まで過ごした場所だ。
不遇のこの期間、直弼はここで茶の湯や和歌などの教養を鍛える。
人々に"茶・歌・ポン(ちゃかぽん/ポンは鼓)"とあだ名されるほどだったようだ。
茶道については本(茶湯一会集)も残しているほどだ。
この埋木舎という建物の名前は雌伏の直弼が詠んだ歌、
"世の中を よそに見つつも 埋もれ木の 埋もれておらむ 心無き身は"
にちなんでいる。
我が身を思って感じる所もあったりなかったり。




薄暗い居間
埋木舎の居間には井伊直弼長野主膳(直弼の先生)の絵が置かれていた。
薄暗い居間で学問や教養を語らったのだろうか。
[ Nikon D200 + Voigtlaender Nokton 58mm F1.4 SL2 ]

天下分け目の遠回り : 彦根関ヶ原→大垣

彦根を後にして関ヶ原方面へ向かう。
いつも国道21号で強行突破するのだが、今回は寄り道しながらゆったり走る。
寄り道一つ目は泉神社の湧き水。
環境省選定の名水百選に選ばれている。少し飲んでみたが飲みやすい水だった。
それはいいのだが、ポリタンクや2Lペットボトルで大量に汲む人がいるのがやや興醒め。




泉神社
泉神社の境内はいかにも水神といった雰囲気だった。
この付近は伊吹山の麓で水が豊富らしく、集落の水路も結構な水量があった。
湧き水を汲む場所は写真とは別で、複数の注ぎ口から汲む事ができるようになっている。
[ Nikon D200 + Tokina AT-X PRO DX 12-24mm ]


次の寄り道は京極氏館跡。
中世武家の館跡と庭園跡があるというので行ってみた。
居館跡は何か建物が残っている訳ではないのだが、
斜面を登っていく道の左右の土地が平坦になっている事から
そこに居館があった気配を感じる事ができる。
その奥には庭園の跡があった。




京極氏館庭園跡
武家庭園らしい、斜面にまで岩を配した豪壮な造り…
なのだろうが、今は荒れていて往時をしのぶには想像力が必要だ。
暗い山中に雪が残っていて寂しい印象だった。
[ Nikon D200 + Tokina AT-X PRO DX 12-24mm ]


その後は関ヶ原を通って赤坂へ。
このあたりは旧中山道をトレースしている。
琵琶湖湖岸で苦しめられた強風が今度は追い風になって40km/hで巡航できた。
勢いに乗って大垣の北にある赤坂へ。
赤坂宿は完全に内陸なのだが、川港の遺構がある。
中山道と水運が交わる交通の要所だったのだろう。
鉄道が無い時代の物流は水運が頼りだったことがよく分かる。




暮れゆく赤坂宿
赤坂宿は中山道の宿場町。旧中山道沿いに趣のある建物が並んでいる。
暮れゆく空にそういった建物がシルエットになっていていい雰囲気だった。
[ Nikon D200 + Tokina AT-X PRO DX 12-24mm ]


赤坂で暗くなってしまったので、近くの大垣まで走る。
大垣で夕食を摂って、輪行で帰ってきた。

まとめ

久々のサイクリングだったが、やっぱり自転車で走るのは気持ちいい。
ただ、しばらく走っていなかったので体力が落ちていた。
またしっかり走って鍛えなおさないと。



走行距離 : 116.6km
走行時間 : 5時間06分
平均速度 : 22.9km/h
最高速度 : 54.0km/h