USS Hornet


この週末もサイクリングに行こうと思ったのだが、寝過ごしてしまったので近場へ。
Berkeley(バークレー)の隣の隣の街Alameda(アラメダ)に退役した空母が
博物館になっているのを知ったので行ってみた。


バークレーからアラメダへ行くにはオークランドという街を抜けなければならない。
このオークランド、治安がイマイチ良くない。
南へ向かって走っていったのだが、途中で街並みがあまりよろしくない雰囲気になった。
エスオークランド辺りの治安が悪いと聞いていたので東に迂回してブロードウェーを南下。
オークランドとアラメダの間には海があるので、さらに東へ迂回して橋を渡ってアラメダへ。
アラメダの西の端に着くと、空母がその偉容を見せていた。




USSホーネット(CV-12)
ホーネットと呼ばれる空母は(僕が知る限り)歴史上二隻いる。
どちらも太平洋戦争に従軍経験があるのでややこしい。
先代のCV-8はアメリカ軍による東京初空襲(ドーリットル攻撃)で有名だが、
南太平洋海戦で失われている。
ここに停泊しているのは空母としては二代目のCV-12ホーネットだ。
現代空母と比較すると小さめだが、それでも迫力充分の偉容だ。
[ Nikon D700 + Tokina AT-X PRO 28-70mm F2.8 ]




クイズ:この戦闘機の機種は?
ホーネットの中に入ってまず目に飛び込んで来たのがこの戦闘機。
非常に有名な機種だけに、この飛行機の周りをぐるぐる回りながら見入ってしまった。
ここで問題。映画「トップガン」に登場した事でも有名なこの戦闘機の機種は何でしょう?
(あるいは漫画「エリア88」のミッキーの乗っていた機体、で分かる人もいるかもしれない。)
(答えは次の写真の最後に...って分かる人には簡単すぎで、分からない人にはさっぱりだろうけど)
[ Nikon D700 + AiAF Nikkor 20mm F2.8 ]




迫力のノズル
先ほどの戦闘機を後ろから。ここに立って、大馬力のエンジン2基のパワーを想像していた。
エンジン1基が故障/発火しても他方が大丈夫なように距離をおいて配置されているのが特徴だ。
[ Nikon D700 + AiAF Nikkor 20mm F2.8]
(機種の答えは "F-14 トムキャット" でした。)




栄光の軌跡/複雑な心境
ホーネットの格納庫には太平洋戦争で挙げた戦果が飾られていた。
真ん中のマークが撃墜した日本機の数で、左右に撃破した日本の艦船が記されている。
ホーネットの栄光の軌跡な訳だが、撃墜"された"側の日本人としては少し複雑な気分でもある。
[ Nikon D700 + AiAF Nikkor 20mm F2.8 ]




翼を折り畳む
この写真は太平洋戦争後期に活躍した雷撃機アベンジャー。
艦載機(空母に積まれる飛行機)は狭い格納庫にできるだけ搭載するために翼を折り畳む等の
機構を持っている事が多い。
このアベンジャーは翼を後ろへひねるように折り曲げてスペースを削っている。
日本海軍機はこの省スペース化に問題があったと聞くが、
この飛行機を見て米軍機が徹底している事に驚いた。
[ Nikon D700 + AiAF Nikkor 20mm F2.8 ]




郵便局in空母
空母は船の乗組員に加えて航空機のパイロットや整備員なども乗り組むので大所帯になる。
ホーネットで乗員は3000人を越えるそうだ。
そのためか、空母の中に郵便局があったのが面白かった。
現代空母なんかは小さな街といってもいい規模になるらしい。
そんな物を何隻も維持しているアメリカのパワーに驚かされる。
[ Nikon D700 + AiAF Nikkor 20mm F2.8 ]




ブラストディフレクター
格納庫や居住スペースを見終えて飛行甲板に上がった。
写真はカタパルト(蒸気の力で飛行機を離陸するまで加速する装置)で発艦する直前の
F-4ファントムII、な雰囲気の展示。
飛行機の後ろは排気ジェットで危ないので、向きをそらす板がせり上がっている。
知識としては知っていたが、こういう物も実物を見られるとやはり嬉しい物だ。
[ Nikon D700 + AiAF Nikkor 20mm F2.8 ]




広い飛行甲板
最後は飛行甲板の最後尾に行って写真を撮った。
右側に見えている建物みたいなのが艦橋(ブリッジ/アイランド)で、船と飛行甲板のコントロールを行う。
写真の中央が着陸用のアングルドデッキで、艦橋の前方に離陸用のカタパルトが着いている。
船の後部を着陸用に、前部を離陸用にすることで両者を独立に行う事ができるのだろう。
それにしても、広い甲板だ。
[ Nikon D700 + AiAF Nikkor 20mm F2.8 ]


空母を見た後、アラメダから船に乗ってサンフランシスコへ渡って、
そこから電車(BART)に乗って帰って来た。
船からの景色も良かったのだが、今回は空母の写真でお腹いっぱいという事で省略。
この日の走行距離は40km足らずと、近場のポタリングといった感じだった。