黒いダイヤ


週末サイクリング。今回はバークレーから北東にある鉱山跡"Black Diamond Mines"へ行ってきた。

Pittsburg/Baypoint → Black Diamond Mine

BARTでPittsburg/SFO lineの終点、Pittsburg/Baypointまで電車移動。
そこから自転車で東に向かう。自転車道が整備されていて気楽に走る事ができた。




M60 パットン
自転車道脇に見つけた戦車。何かのモニュメントとして残されているようだ。
戦後の長い期間、M1エイブラムスの登場までアメリカの主力戦車だった。
日本だと自転車で走っていて戦車や装甲車のモニュメントを見かけるという事は
まず無いが、アメリカでは割と良くある。
アメリカでの軍と市民の距離の近さを感じる。
[ Nikon D700 + Ai Nikkor 35mm F2S @ F8.0 ]




NBC
戦車側面の箱に書かれていた注意書き。
"NBC攻撃を受けた後は、エアクリーナーはNBC防御装備を持った人
によって整備される必要がある"、といったような事が書いてある。
NBCはNuclear, Bio, Chemicalの略で、つまりは核、生物、化学兵器という事だ。
この戦車が冷戦の中で圧倒的なソ連陸軍と対峙していたという現実を見せつけられた。

黒いダイヤ

自転車道から離れ、少し南へ走って鉱山跡へ向かう。
急な登り坂を超えると公園になっている鉱山跡の入り口のゲートが見えてきた。
このBlack Diamond Minesはその名の通り石炭を中心とした鉱山で、
19世紀後半頃に栄えたもののようだ。
今では鉱山跡一帯が地域の指定公園になっていて、トレッキングが楽しめるようになっている。




山火事注意
公園入り口にあった"今日の火事の危険性"の標識。表示は"最大"。
言われなくてもこの乾燥しきって茶色になった草原を見ればよく分かる。
この日も暑い日で、いつものように水をかぶりながらのサイクリングだった。
[ Nikon D700 + Ai Nikkor 35mm F2S @ F8.0 ]




今は物置き場
坑道の一つはビジターズセンターになっていて自由に入る事ができた。
鉱山の説明などが簡単に展示されていたのだが、その奥は立ち入り禁止になっていて
普通の物置き場や工作場として使われていた。
もう一つの坑道は案内つきで入れたらしいのだが、案内に1時間半以上かかるとの事で
帰れなくなりそうだったのでしぶしぶあきらめた。
[ Nikon D700 + Ai Nikkor 35mm F2S @ F2.8 ]




鉱山街の跡
この鉱山がある谷あいは鉱山街として賑わったそうだ。
今では写真の通りの荒涼とした光景が広がっていて、その賑わいを想像する事も難しい。
[ Nikon D700 + Ai Nikkor 35mm F2S @ F5.6 ]




共同墓地
前の写真で奥に見えていた鉱山街の共同墓地。
乾燥しきった風景の中に強い日差しに照らされていた。
風化してひびが入った墓碑を眺めると、幼くして亡くなった子供の物だったりして
物悲しい気持ちで歩いた。




プチトレッキング
せっかくトレッキングのできる公園にやってきたので少しだけ山歩きも楽しむ事にした。
左側は急な斜面になっていて、少し高度感があるのが楽しい。
日本の山歩きと違って虫の襲撃(アブ、ハチなど)が少ないのがありがたかった。
[ Nikon D700 + Ai Nikkor 35mm F2S @ F8.0 ]



Black Diamond Minesを見終えた後は、鉱山跡からそう遠くないAntiochへ向かった。
AntiochからはAmtrakの"San Joaquin"という列車に乗って帰還。
この列車は残念ながらBerkeleyの駅には止まらないので、
一つ北のRichmondの駅でBARTに乗り換えた。
Richmondは治安が悪いので悪名高い街だが、駅の中は普通な感じで安心した。