海上を走る

正月は四国の今治に帰省していた。
今治は本州と四国を結ぶしまなみ海道の終点になっている。
しまなみ海道芸予諸島を橋でつなげる事で本州と四国を繋いでいるのだが、
すばらしい事に全ての橋を自転車で渡ることができる。
おあつらえむきにレンタサイクルもやっているので、今回の機会に走ってみた。

ルートは
糸山(今治市)→[来島海峡大橋]→大島→[伯方大島大橋]→伯方島→[大三島橋]
大三島→[三村峠]→大山祇神社(大三島)→(往路と同じルート)→糸山(今治市)


このしまなみ海道のルート、アップダウンが厳しい。
島と島を結ぶ橋は海上交通の妨げにならないように非常に高い場所に掛かっている。
橋に差し掛かるたびに、長い登り坂を登って橋を渡って降りる必要がある。
50〜70m程度のアップダウンが次々に現れる訳で、結構辛い。
走行距離は約70km。距離は大した事なかったのだが、
アップダウンと借りた自転車の性能がイマイチな事もあってかなり疲れた。

往路

糸山を出発していきなり現れるのが来島海峡大橋
巨大なつり橋が3連続で架かっている光景は壮観。
海のはるか上を自転車で走るというのはかなり不思議な感覚。
風も追い風で気持ちよく走る…のはよいのだが、
往復コースである以上、微妙に嫌な予感がした。


大島の峠を越えて伯方大島大橋伯方島大三島橋大三島と快調に飛ばす。
あまり疲れも感じなかったので、さらに峠を超えて大山祇神社へ向かうことに。
これが失敗で、峠越えに意外と時間が掛かり、大山祇神社に到着した時には
スタートして2時間50分経っていた。
レンタル時間のリミットが6時間。行きとほぼ同じペースで引き返さないといけない。
神社の見物は10分で切り上げて、大急ぎで引き返す。



壮大な建築 (絞り優先AE F/8 Tv1/125 ISO-100 露出補正無し)
伯方大島大橋を見上げるように撮影。
この日は快晴で、空の青に橋の白が映えていた。




島と橋と青空と (絞り優先AE F/8 Tv1/320 露出補正無し)
多々羅大橋大三島から撮影。
斜張橋が美しかったのだが、それ以上に気持ちのいい青空が広がっていた。
その空の広がりを表現するためにめいっぱい右上にスペースをとってみた。

復路

大山祇神社を後にして、一目散に帰る。
自転車の性能がイマイチなこともあって、思ったより疲れがたまっていて
なかなかペースが上がらない。
橋が現れるたびにあるアップダウンもじわじわと体力を奪っていく。
最後の来島海峡大橋に着いた時点で返却まで30分。あわてて自転車を漕ぐのだが、
行きの追い風がここぞとばかりに逆風になって襲いかかる。
ローギアで必死に漕いで、2つ目の橋を渡り終えた辺りでようやく間に合う目途が着いた。
後はゆったりと3つめの橋を渡って返却。返却リミットの5分前に到着。危なかった。




夕景の海上を走る (絞り優先AE F/8 Tv1/320 露出補正+2)
来島海峡大橋の上で撮影。
夕日が水面に映える様子がなかなか良かったのだが、正直なところ、
返却時間に間に合わせるのに必死であまり味わっている余裕は無かった。