奈良散歩

少し久々のサイクリング。行き先は奈良。
ルートは行きが府道69号(旧R24)から府道70号の木津川右岸沿い。
帰りが府道22号の木津川左岸沿い。府道22号は路肩が狭く交通量もあって走りづらかった。
走行距離は約100km。とにかく道中は暑かった。

春日大社

木津から小さな峠を越えて奈良に着いたのはいいが、行き先を決めていなかった。
前回は東大寺興福寺に行ったので、今回はもう一つのメジャーな所という事で春日大社へ。




春日大社 中門
本殿は撮影禁止だったので中門の遠景を。写真の門の向こうに本殿がある。
春日大社の本殿は春日造。
妻入り屋根の正面に向拝(庇)が付いた形が特徴。
さらに、同形の本殿4棟が横一列に隣接して並べられる。
横一列に並んだ本殿の間をつなぐ雨樋が印象的だった。




春日大社 燈籠
春日大社の名物といえばまずは鹿だろうが、無数の燈籠も有名。
参道には石燈籠が、回廊内には釣灯篭が大量にある。
節分と中元にはこれらの燈籠に点灯する万灯篭というイベントがあるらしい。
その雰囲気を味わうために暗くした一室が設けられていた。
この燈籠、何気なく置かれているが、銘を見ると寛政元年(1789)。
これに限らず江戸時代の物が造作なく並べられている。
まあ、奈良では江戸時代なんてのは極々最近の事なのかもしれないが。

龍王

帰りは木津川左岸の府道22号を走るつもりだったので奈良市街の西部へ移動。
付近の観光地を探すと法華寺と海龍王寺が見つかったので行ってみた。




龍王寺 五重小塔 (国宝)
龍王寺の西金堂の中に国宝の五重小塔が置かれている。
天平時代の五重塔としては唯一現存する物らしい。
高さは約4mで、元から建物の中に置かれている"ミニチュア"五重塔だが、
工芸品ではなく建築物として国宝指定されている。
逓減率(上層にいくにつれて小さくなる割合)がやや大きめだろうか。
これは普通の五重塔よりも遠近感が効かない分の補正なのかもしれない。

法華寺

龍王寺の近くの法華寺にも立ち寄ったが、
有名な本尊十一面観音像(光明皇后を模したという伝承がある物)は見られなかった。
(期間限定で開扉されるらしい)
レプリカ(?)が置いてあったのだが、写真と見比べると微妙な感じ。
特徴的な長い手など、雰囲気は伝わっていたのだが…


法華寺を見終えた後、西大寺へも行こうかと思ったのだが
暑すぎて気力が無くなったのと、3ヶ所で結構拝観料を取られたのとで止めにして帰ることに。
奈良は古いもの好きには魅力的な街なのだが、この拝観料がネック。
(正直な所、法華寺の500円はどうかと思った。)
まあ、文化財保護に金が掛かるのは分かるのだが。