酷道ファンのメッカ : 石榑峠から桑名へ

いつものサイクリング。
土曜日は雨だったが、日曜の今日は何とか持ち直してくれた。
行き先は、酷道ファンのメッカ。
id:ymlab氏と共に酷道の道にハマるきっかけになった"あの峠"。
ちなみに、酷道というのは国道なのに酷い道 (ex. 狭い、急坂、簡易舗装、未舗装etc.) の意。
世の中には何にでもマニアがいるもので、酷道を追い求める変わった人も世の中にはいるのだ。

平地疾走 : 京都〜大津〜八日市

京都から大津へはいつもの逢坂越え。大津からは県道2号(彦根道/新中山道)で北上。
野洲国道8号へ乗り換えてさらに北東へ進む。
今回は終盤に大ボスが控えているので、体力をセーブするために直線的なルートを選んだ。


国道8号沿いの道の駅"竜王かがみの里"で小休止。
この辺りは義経と関わりがある土地らしい。そのうちこの辺りを目的に再訪問したい所。
次は国道421号を右折する予定だったのだが、間違って手前の国道477を曲がってしまった。
しばらく走って気付く。折角最短ルートで来ていた所にここでのミスは痛い。
周囲の山の方角から位置の見当をつけて一面田んぼの中のあぜ道を走ってリカバリー。
何とか最小のロスで切り抜ける事ができた。後は県道41号から国道421号八日市へ。




実りの空 [絞り優先AE(+0.3) F9 1/80sec CPL]
近江平野は実りの季節目前、といった雰囲気。いたる所で稲穂が色づき始めていた。
八日市にある太郎坊宮(山の中腹にある神社。そのうち訪ねたい)
の写真を撮ろうと脚を止めたのだが、それ以上に垂れ下がる稲穂に心惹かれた。
ファインダーを覗かずに下から見上げるアングルで撮影。
出たとこ勝負な訳だが中々うまくいったと思う。

アプローチと警告 : 八日市永源寺

八日市のコンビニで補給して、いよいよ峠に向けてアプローチを開始。
ゆるやかな登り坂で峠の手前にある永源寺へ。
ここは紅葉が有名で、その季節には是非来たい…とか暢気に説明していられない事態が発生。
"国道421号 三重県側通行止"の警告。
峠はあきらめて永源寺でも観光して帰ろうか、とも思ったが
酷道は"行ける所まで行く"というのが嗜み。とりあえず行ける所までは行ってみる事にする。


永源寺を過ぎると永源寺ダムがあり、道はこのダム湖沿いを走る。
峠に差し掛かるまでのアプローチが長い。峠以前に疲れてしまいそうだ。
途中にあるキャンプ場の売店でパンを買っていよいよ峠攻めにかかる。


峠の入り口にはきっちりと通行止の看板があった。
でも気合が足りない通行止だったのでとりあえず進む。他の車も同様に入っていくようだ。
通行止の看板から進むとすぐに湧き水"京の水"がある。
ここは人気の水らしく、ポリタンクを持って汲みに来ている人が数組いた。
自分もここで水をかぶって元気を取り戻す。

例のアレ : 石榑峠(いしぐれとうげ)

京の水を過ぎるとあとはひたすら登り。
石榑峠は現在トンネル工事中。昔は野趣豊かな峠道だったのだが、
工事している辺りは非常に殺風景な事になってしまっていた。




重機の力 [絞り優先AE(+0.3) F10 1/60sec CPL]
工事中の場所は重機がそこここに置かれていて殺風景さを増していた。
これを自然破壊と非難する事もできるし、トンネルは地元交通の悲願なのだと言う事もできるが、
とりあえず"重機の迫力すげー"という線で写しておく。


トンネルを掘っている場所を過ぎると風景は一転しておだやかなものになる。
坂は厳しいが周囲の景色を眺めているだけで飽きない。
変速機の前段/後段ともに最低速ギアでじっくり登っていく。
無心になって登っていくと、ついに"アレ"が姿を現した。




石榑峠名物・コンクリートブロック
坂を登り切った峠には突然コンクリート製のブロックが現れる。
初めてこれを見たときの衝撃は相当なものだった。天下の国道にこんなもの置いていいのだろうか。
実は、この先にはコンクリート簡易舗装の極狭路があるため、
大きい車を通さないためのゲートとして置かれているようだ。
クラウン程度の車までなら耳をたためば通れるのだが
ブロックのサイドミラー辺りの高さには多数の擦り傷が残っていて
このブロックで耳を擦ってしまった犠牲者の多さを物語っている。




一足早く [絞り優先AE(-1.0) F10 1/160sec CPL]
石榑峠は標高690mにある。秋がやってくるのも早いのか、ススキが一面に広がっていた。
逆光でススキの穂の輝きを強調してみたが、ちょっとやりすぎかも。


この峠、何もコンクリートブロックがあるだけでは無く
伊勢湾の展望もあり、四日市のコンビナートなどがよく見える。
しばらく峠の景色を楽しんだ後、下り始める。
峠のブロックから三重県側のブロックまでは極狭区間
簡易舗装で傾斜も急。細心の注意を払って降りる。
三重県側のブロックを過ぎれば後は快走路。
気持ちよくダウンヒルしてあっという間に下りきってしまった。

はまぐり : 石榑下〜桑名

石榑峠の通過で体力のほとんどを使い切ってしまった。
残り時間も少なくなってきたので、手近で手頃な街という事で桑名をゴールと決めた。
ゆるやかな丘陵地をまったり走って桑名へ。
桑名で七里の渡しの跡というのに行ってみたが、いまいち良く分からなかった。
その後は桑名駅からJRで亀山→柘植→草津→山科のルートで帰還。

行程表&まとめ

8:50 京都 0.0km ---
(1h20m+0h00m) (蹴上→R1→r2) (26.0km) (19.5km/h)
10:10 草津 26.0km ---
(1h20m+0h50m) (r2→R8→ミス→r41→R421) (29.9km) (22.4km/h)
12:20 八日市 55.9km ---
(0h40m+0h20m) (R421) (14.9km) (22.4km/h)
13:20 永源寺 70.8km ---
(1h35m+0h50m) (R421) (21.0km) (13.3km/h)
15:45 石榑峠 91.8km ---
(1h45m+0h55m) (R421) (37.6km) (21.5km/h)
18:25 桑名 129.4km ---



所要時間 : 9時間35分
走行時間 : 6時間40分
停止時間 : 2時間55分
走行距離 : 129.4km
平均速度(全体) : 13.5km/h
平均速度(走行) : 19.4km/h

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主な峠 : 石榑峠(690m)