峠を越えると、そこは真冬だった : 芹生峠と美山

今週も自転車。
そろそろ冬のはじまり。本格的に冬になると京都から北は雪で閉ざされてしまう。
そうなる前に走っておこうと思って京都から北の山間部へ行ってみた。

less than 4km/h : 芹生峠

今回の目的の一つはこの芹生峠(せりょうとうげ)を越えることだ。
標高700mの高さもさることながら、傾斜のキツさでも有名なこの峠。
雪に閉ざされる前にぜひ挑戦しておきたかった。


市街地から修学院周りで貴船神社へ。
貴船神社を過ぎると交通量はぱったりと無くなって、いかにも峠道といった風情に。
傾斜もどんどん厳しくなっていく。噂に違わぬ激坂っぷり。
重心を前に持っていかないと後ろに倒れそうな気になるくらいの急坂。
当然前/後とも最低ギアで、なおかつ一歩ずつ進むような漕ぎ方で登っていく。
自転車の速度計は最低で時速4kmを下回っていた。


貴船神社から50分くらい登り続けてようやく芹生峠に到着。
峠は切り通しで残念ながら展望は無かった。




初冬の朝 [絞り優先AE(-1.0) F5.6 1/180sec ISO-200 / Ai Zoom-Nikkor 80-200m F4S]
芹生峠の頂上少し手前で休憩がてら撮影。
朝露に陽が当たって輝いていた。残った枯葉とともに初冬らしい光景。




小さなつらら [絞り優先AE(-2.0) F4 1/45sec ISO-200 / Ai Zoom-Nikkor 80-200m F4S]
写真を撮り終えて道端に止めた自転車に戻ってみると
そのすぐ脇に小さなつららができていた。
この日の寒さに加えて700mの標高。ここにはもう冬がやってきている。

転進 : 芹生峠(下り)〜周山

芹生峠の下りはある意味登り以上に厳しかった。
走行風で体がどんどん冷えていく。下りきった時には手足の先の感覚が弱まっていた。
この後、余力があれば佐々里に挑むつもりだったが、寒すぎるのでパス。
国道477号で周山へ向かった。


周山(京北町)の道の駅"ウッディ京北"で昼食。湯葉うどんを食べて冷え切った体を温める。
寒すぎるのでこのまま京都へ帰ろうかとも思ったが、
折角ここまで走って来たのがもったいないので美山を目指すことにした。
周山から美山へは国道162号を走る。
ゆるやかな登りを登り、深見トンネルを抜けたら美山まで下りきるだけ。




2℃
深見トンネルを抜けると一段と寒くなった。
トンネルを抜けてすぐの温度計は2℃。
昼間で陽がさしているにもかかわらずこの気温。峠の向こうは真冬だった。
あまりの寒さに凍えながら美山の集落へ走った。

かやぶきの里 : 美山

美山の道の駅"美山ふれあい広場"で休憩。
道の駅の建物の中にストーブが出ていたのでありがたくあたらせてもらった。
美山はかやぶき屋根の民家で有名な場所。
近くの美山かやぶき美術館/郷土資料館へ見に行ってみた。




茅葺屋根の資料館 [絞り優先AE(0.0) F11 1/80sec ISO-200 / Ai Nikkor 28mm F2.8S]
美山かやぶき美術館/郷土資料館は茅葺屋根の民家を郷土資料館として使っている。
初冬らしい青くて高い空とかやぶき屋根がいいコントラストをなしていた。




かやぶきの内側 [絞り優先AE(+1.0) F4 1/20sec ISO-800 / Ai Nikkor 28mm F2.8S]
この資料館、屋根裏へ上がることができる。
屋根裏は太い垂木が荒っぽく縄でくくりつけられた造り。
その飾らなさが民家っぽくていい。


かやぶき美術館を見終えたのが15:30頃。
17:00には暗くなって走れなくなるので焦って和知駅へ向かう。
由良川沿いの府道12号線を西へ。
この道は緩やかなアップダウンがあって気持ちいい。
逆風に悩まされながらもなんとか日暮れ前の16:45に和知に到着する事ができた。




柿が似合う [絞り優先AE(-1.5) F5.6 1/125sec ISO-400 / Ai Zoom-Nikkor 80-200mm F4S]
焦って和知へ向かって走る途中に見つけた柿の木と民家。
柿の木とかやぶき屋根の民家はよく似合うと思う。


和知駅で自転車をしまって山陰本線で京都まで輪行
走行距離は93.9kmだった。