丹後半島0.7周

今週もサイクリング。
雪で閉ざされる前に北へ行こうシリーズ第2弾、という事で行き先は丹後半島
さすがに丹後半島は遠すぎるので、宮津までは輪行することにして
宮津を起終点にして走ってきた。
"島・半島は時計回り、湖は反時計回りの法則"に従ってルートは時計回り。
(左側通行なのでそっちの方が海や湖に近いところを走れる)
結構大きな丹後半島を0.7周してきた。

内陸部縦断 : 宮津天橋立→間人

普通列車を乗り継いで宮津に到着したのが9:15。
自転車を組み立てたり朝食を摂ったりしていたら10時前くらいになってしまった。
とりあえずは近場の観光地、天橋立へ向かう。




どこまでも続く松林 [絞り優先AE(+0.5) F11 1/160sec ISO-200 / Tokina AT-X PRO DX 12-24mm F4]
天橋立には何度か来たことがあるが、割と夜に着いてしまった事が多い気がする。
こういった昼間の光景はちょっと新鮮だ。
写真は地面近くの松の枝に近づいて
広角レンズ特有のパースペクティブを生かせるよう心がけてみた。


天橋立は帰りにも通過する予定なので長居せずに次へ向かう。
半島を右回りするためにはここからしばらくは内陸部を走る必要がある。
丹後半島"一周"にこだわるなら久美浜辺りへ出なければならないのだろうが、
それではとても時間的に走れそうに無い。
大分ショートカットになってしまうが、国道312号→482号で間人(たいざ)へ走った。
丹後半島は山ばかりだと思っていたのだが、
京丹後市の峰山を中心に結構広い平地があったのが印象的だった。
古墳も数多くあり(見る時間は無かったが)、古代から栄えた場所のようだ。

先っぽ! : 間人→経ヶ岬

間人の道の駅"てんきてんき丹後"で一休み。
朝食を食べ過ぎたせいかあまりお腹が減ってなかったので
経ヶ岬レストハウスで昼食を摂る事にしてここではパン一つで済ませる。


間人から先はお待ちかねの海岸線の道。宮津に戻るまで国道178号を走る。
日本海側らしい、高度感のある海岸線を見下ろしながら走るのは実に気持ちがいい。
朝から自転車たたんで長い時間電車に揺られた甲斐があったというものだ。
もちろん道にはそれなりに高低差があるのだが、むしろそれくらいの方が走っていて楽しい。




高度感
この辺りの道は崖の上に作られていて高度感がある。(写真はカマヤ海岸で撮影)
車で走ればただの気持ちいい道なのだろうが、生身の自転車には少し恐怖も感じる。
写真ではなかなか伝えきれないのが残念。


景色を楽しみながら快走していると、経ヶ岬の入り口に到着。
今回のサイクリング最大の目的地に着いた喜びと、
ようやく昼食を食べられる喜びで駐車場までダッシュで駆け上がった
…のだが、レストハウスは閉まっていた。
仕方ないのでとりあえず灯台を見に行く事に。




経ヶ岬灯台 [絞り優先AE(+1.0) F8 1/500sec ISO-200 / Tokina AT-X PRO DX 12-24mm F4]
経ヶ岬丹後半島からさらに突き出した岬の先端に立っている。
180°以上広がる海を見晴らす白い灯台。気持ちのいい場所だ。

野生 : 間人→浦島神社→伊根

経ヶ岬でのんびりしたかった所だが、
のんびりしているとどんどんお腹が減ってしまうので先へ進む事にする。
道は相変わらず高度感と高低差があって気持ちいい。
これでお腹が空いてなかったら言う事無いのにと思いながら走っていたら、
路肩でなにか動く物を見つけた。




子を守る [絞り優先AE(+0.5) F5.6 1/125sec ISO-400 / Ai Zoom-Nikkor 80-200mm F4S]
何かいる、と思って自転車を止めたら野生の猿が数匹いた。
あわててカメラを準備して撮影。
よく見ると親子のようで、親は周囲を見回して警戒しているようだ。
枝から枝へ器用に移動しながら木の実か何かを食べていた。


しばらく走ると道は海岸線を少し離れて内陸を走る。
小さな峠を過ぎると宇良神社(浦島神社)に到着。
浦島太郎のモデル、水江浦嶋子(みずのえのうらしまこ)を祭っている神社だ。
隣には浦島公園というのがあって、レストランがあるのだがやっぱり休み。がっかり。
そろそろ本格的にお腹が空いてきていたので神社もおざなりに見て走り始めた。
すると、走り出してすぐに農協(?)の店を発見!
菓子パンを売っていたので喜んで買って食べる。
実に助かった。浦島太郎のおかげ、なんだろうか。

舟屋夕景〜ダッシュ : 伊根→天橋立宮津

菓子パンで元気を取り戻して、小さな峠越えを2つほど乗り越えて伊根に到着。




伊根の舟屋 [絞り優先AE(-1.0) F4 1/180sec ISO-800 / Ai Zoom-Nikkor 80-200mm F4S]
この伊根の集落は舟屋で有名。
舟屋は写真のように建物の一階部分を漁船の収納庫にして海側に開き、
二階部分を居住用に使う建築。
この舟屋が立ち並ぶ様子は夕暮れ時という事もあって、なかなかに風情があった。




集魚灯 [絞り優先AE(-1.0) F4 1/250sec ISO-200 / Ai Zoom-Nikkor 80-200mm F4S]
伊根の漁港に泊まっていた漁船の集魚灯を撮影。
日没が迫る薄暗さの中に並んで吊り下げられたガラスが印象に残った。
やっぱりイカ釣り漁船、なのだろうか。


伊根の集落を見終えたら4時半ごろになってしまった。
5時には暗くなってしまうので、とりあえず天橋立まで全力疾走。
追い風にも支えられて信号待ちや地図確認込みで平均約25km/hの高速で走った。
天橋立の北側に着いた時にはもう真っ暗。
帰りにも天橋立を観光しようと思っていたのだが真っ暗では仕方ない。
阿蘇海をショートカットするただの"橋"として使う事になってしまった。
天橋立を渡り終えてから宮津までは約10分で到着。
自転車をたたんで京都まで輪行で帰還した。


走行距離は103km。
アップダウンが多かったのと休憩がほとんど無かったのとで距離以上に疲れた。
あと、丹後は遠い。帰りの列車は宮津から京都まで3時間40分も掛かった。
(1500円の特急料金をケチらなければ、約2時間で着くのだが。)