誕生日サイクリング : 笠間、水戸へ (つくばシリーズ vol.4)

今週もサイクリング。
仕事が一息つけたのはいいのだが、前日の晩が遅くなってしまったので
朝早く起きられなかった。


とはいえ、折角の晴れた日曜にどこにも行かないのも勿体ないので
近場で水戸まで走る事にした。

つくば→笠間

つくばと水戸の間には筑波山地が横たわっている。
水戸へ向かう最適なルートはこの山地を迂回するルートだろうが、
最近平地ばかり走っていたので、たまには峠越えをしたいという事で
筑波山地を突っ切るルートを選んだ。


まずは筑波山と宝鏡山の間にある不動峠(294m)を越える。
標高300mに満たない峠という事で甘く見ていたが、
傾斜がそれなりにあって意外としんどい。
1〜1.5車線くらいの普通の峠道で、交通量もそれほどでも無いのだが
自転車で越える人が結構多いのに驚いた。
どうやら自転車でのタイムアタックに使われるような峠らしい。
峠を越えた先の下り坂は登りよりも傾斜がきつく、
スピードを殺しながら慎重に下った。




光さす峠道
この日は霞がかかったような感じで、視程が無かった反面
木の間から差し込む光がカーテンのように見えていた。
登りで辛かったので休憩がてら写真を撮っていたら、3台くらいの自転車が抜かしていった。
[ Nikon D200 + Ai Nikkor 28mm F2.8S ]


峠越えした後は広域農道のフルーツラインを北上する。
なだらかなアップダウンと直線的な道が気持ちいいルートだった。
この後笠間へ向かうのだが、その間には
再び標高310mの道祖神峠(どうろくしんとうげ)が控えている。
迂回してもよかったのだが、折角なので今日は峠の日という事にしてアタックする。
峠の入り口には重要文化財の楼門を持つ善光寺があるのでちょっと寄り道。





善光寺楼門(茨城県石岡市) [国重文]
上の写真と楼門という名前で"おかしい"と思った人は建築に詳しい。
上の写真だけで"何か変だ"と思った人は建築を見る目がある。
楼門というのは普通二階建ての門(屋根は一つ)の事を指す。
この門は一階建てなので"八脚門"と呼ぶべきなのだが、
よく見るとこの門の一階部分の上は楼門の作りになっている。
楼門を作りかけてやっぱりやめた、といった風情だ。




荒れ寺
楼門だけ見て帰るのもどうかと思って、本堂も見てみようと石段を登った。
その先にあったのがこの荒れ果てた本堂だ。
建築自体は装飾過多気味な、いかにも江戸期の(orその流れをくむ)建築だが
何と言っても荒れ方が尋常ではない。
時代劇で悪党どもが潜んでいるか、妖怪でも住んでそうな雰囲気だ。
(後で調べた所、どうやらロケ地としてよく使われているらしい)
[ Nikon D200 + Ai Nikkor 28mm F2.8S ]


善光寺を見終えて道祖神峠に挑む。
こちらは片側一車線が確保された広い道だったが、傾斜がきつい。
どうやら平均斜度9%らしい。結構本格的な峠だ。
所々立ち漕ぎしながらも、全体的には這うようなペースで登る。
下りも傾斜が急であまりスピードを出せなかった。

笠間→水戸→酒列→水戸

峠を下ると笠間の市街地はすぐ。
日本三大稲荷の一つ(三大稲荷はいっぱいあるが)の笠間稲荷神社に向かった。
神社では菊まつりをやっていて、茨城放送がラジオ中継(多分)をしていた。
稲荷神社といえば山積みになった狐の像が印象的だが、ここのはこじんまりしていた。




笠間稲荷神社本殿 (国重文)
幕末の建築で国重文。
いかにも江戸趣味といったレリーフこてこての建築だ。
床下にもぎっしりとレリーフと組み物。見ていて疲れる感じだ。
[ Nikon D200 + Ai Nikkor 28mm F2.8S ]




笠間稲荷の仲見世
狐が少なくてがっかりした笠間稲荷だったが、
正面の参道にいい雰囲気の仲見世が営業しているのがよかった。
[ Nikon D200 + Ai Nikkor 28mm F2.8S ]


笠間から水戸へは他にいい道が無さそうだったので国道50号を走る。
特に何という事もなく水戸市街に到着。
水戸は何度か来た事があって、王道の観光地は見た事があるので今回はパス。
残った時間で海を見ようと阿字ケ浦方面へと走る。
しかし、思っていたより遠く、阿字ケ浦に着いた時にはすでに日が暮れていた。
わずかな残照をたよりに酒列磯前神社(さかつらいそざきじんじゃ)へ向かった。




暗い参道
酒列磯前神社に着いたときはすでに日も落ちてしばらく経ってからだった。
鬱蒼とした参道はさらに暗くなっていた。
といっても時刻は17:15くらい。日が短くなったのを実感する。
[ Nikon D200 + Ai Nikkor 28mm F2.8S ]


すっかり暗くなってしまったが、水戸までは走って帰る。
那珂川の河口まで南下して、そこから川沿いに水戸まで走る。
水戸駅で自転車を畳んで、輪行で帰還する事にする。
今回は走行距離が少なくて体力に余裕があったので
土浦まで電車に乗って、そこからは自走して帰る事にした。
土浦からつくばまでは約17km。50分程度の道のりだった。

まとめ

地図 (Google Map)



走行距離 : 105.1km (土浦→つくばを入れると123.7km)
走行時間 : 4時間58分
平均速度 : 21.2km/h
最高速度 : 49.5km/h