秀忠の進軍/東西合一 (後編) : 軽井沢→長野

寒さに凍えながら : 軽井沢

翌日、軽井沢の宿で起床。この日は寒い日で、軽井沢の最低気温は-4.5℃とか言っていた。
よっぽど宿でチェックアウトの時間までのんびりしようかと思ったのだが、
せっかくここまで来た以上軽井沢を観光したいので、寒さに震えながらも宿を出た。
軽井沢の周辺には別荘が建ち並んでいる。
別荘だけあってそれぞれに工夫をこらしたデザインの建築で、眺めていて面白かった。




パウロ教会
軽井沢の聖パウロ教会。軽井沢と聞いて思い描くイメージ通り、といった感じの瀟洒な建築だ。
ここで結婚式を挙げる有名人も多いらしい。
[ Sony NEX-3 + Minolta M-Rokkor 28mm F2.8 ]




ミサにあづからない方は...
ミサの途中で教会の中には入れなかったが、それがかえって信仰の場として
生きている感じが強くして印象的だった。
[ Sony NEX-3 + Minolta M-Rokkor 28mm F2.8 ]





イメージする軽井沢
軽井沢で初めて建てられた別荘を復元したショーハウス記念館の中で撮影。
軽井沢のステレオタイプなイメージそのままな雰囲気がいい。
[ Sony NEX-3 + Minolta M-Rokkor 28mm F2.8 ]

秀忠の進軍(+寄り道1城) : 軽井沢→龍岡→小諸→上田

軽井沢から西へ走る。この日はそのまま西へ走って長野まで行こうと思っていたのだが、
途中一カ所寄り道をする事にして、少し南へ向かった。




もう一つの五稜郭
五稜郭というと一般的には函館の五稜郭を指す訳だが、日本にはもう一つ五稜郭がある。この龍岡城だ。
函館の五稜郭には行った事が無いので初めて稜堡式築城を見るのを楽しみにして訪れたのだが、
この龍岡城は城郭というより五稜郭のミニチュアといった感じの小さな物だった。
土塁の高さが低く、堀の幅も短いので実戦では簡単に落とされてしまうだろう。
おそらく設計者もミニチュア的に作っただけで、実戦で使用する事は考慮しなかったのだと思う。
やはり函館の五稜郭か、ヨーロッパにある本格的な稜堡式の都市を見てみたい所だ。
写真は星形の角の部分を外から見たもの。一応それっぽい形をしているのが分かってもらえるだろうか。
[ Sony NEX-3 + Sony E16mm F2.8 ]



寄り道を終えて、元のルートへ戻る。南にそれた分を北へ戻って小諸へ。
小諸城は"小諸なる古城のほとり"で名前だけが記憶に残っていたのだが、千曲川を見下ろす本格的な縄張りの城だった。
さらに北国街道(国道18号)を北西へ進む。次の街は上田だ。


上田は戦国時代に有名な武将/大名を輩出した真田氏の本拠地だ。
街の中心にある上田城は数的に圧倒的な優勢を誇った徳川家の攻撃を二度も退けた名城だ。




六文銭翻る櫓
上田城やその周辺はやはり真田関連一色。城の櫓には真田家の家紋、六門銭の幟が掲げられていた。
城跡はよく整備されているのだが、そのせいか二度に渡って大群を退けた面影を感じ取るのは難しかった。
その"二度目"は関ヶ原の合戦の前。関東の小山で三成の挙兵を知った徳川家康が西へ向かう事を決める。
家康は東海道を進み、息子の秀忠には中山道を進んで関ヶ原の手前で合流する手はずになった。
秀忠は真田昌幸(幸村の父親)に挑発されて、本来は無視するはずだったこの上田城を攻略する事にした。
しかし戦上手の昌幸に翻弄されて攻略に失敗し、それが肝心の関ヶ原の合戦に遅れてしまう失態の一因となった。
このサイクリングの出発地の古河は小山のすぐ南の街。そこから西へ進んだ秀忠はおそらく碓氷峠を越えて
この上田へやってきたのだろう。図らずも秀忠の進軍経路を追って進んだようになった。

英雄達の戦場 : 上田→長野(→大宮→古河→つくば)

上田からさらに長野を目指して国道18号を北上。
途中、葛尾城跡の山を眺めたりしながら走る。
葛尾城は武田信玄と激しい戦いを繰り広げた村上義清の本拠地だ。
屋代の辺りで日は暮れてしまったが、折角なので川中島の古戦場へ立ち寄ってみた。




日本史上の名シーン
暗くて分かりづらいが、戦国時代好きには説明不要なシーンだろう。
実際に本人同士が打ち合った訳ではない可能性が高いのだろうが、
物語としてはやはりこの場面が無ければ締まらない。





愛車に連れられて善光寺参り
川中島から長野市街へ走って善光寺へ。もちろん夜で中は閉まっていたのだが
やはり善光寺本堂を見なければ長野にやって来た感じがしない。実にカッコイイ建築だ。



善光寺の境内を少しぶらぶらした後、長野駅へ行って自転車をパックする。
帰りは長野新幹線で長野→大宮、JR宇都宮線で大宮→古河
古河で車に自転車を積んでつくばまで帰還した。

東西合一&まとめ

今回のサイクリングで目的地を長野に選んだのには理由があった。
昔、京都に住んでいた頃に福井→富山→上越→長野のコースで三日かけて自転車で長野に来た事がある。
京都から福井へは別に走った事があるので、京都から長野までは自転車で踏破済。
今回の旅で古河から長野まで走って、つくばから古河までは別に走った事があるので
これで関東・関西での自転車で走った線が繋がった事になる。
東は千葉県の銚子から、西は広島県の呉まで、分割しながらとはいえ自転車で走ったというのは
なかなか感慨深い。

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一日目


走行距離 : 121.8 km
走行時間 : 6時間00分
平均速度 : 20.1 km/h
最高速度 : 37.5 km/h


二日目



走行距離 : 134.7 km
走行時間 : 6時間26分
平均速度 : 20.9 km/h
最高速度 : 42.0 km/h